よく聞き、自分でもよく使う言葉で、「よくみるよな〜このきのこ...」確かに時期になると、よく見かけ....見つければ必ず、にこにこして収穫します。しかし、何故かこれは!つー写真が無いきのこです、もちろん僕が自分で撮った写真の話ですが...腕も悪いのだろうけど、出会う度に写真撮ってるわりには、枚数自体もかなり少ない...何故だろうか?

 でもって、意外に僕の周り人達は、食べれると分かっていても何故か採らないきのこようです、これっきりのみそ汁なんざー、僕的には、季節の汁物としては、絶品だと思っているのですが.....。

 傘の部分は強力なヌメリで、そのヌメリに着いたゴミ取る為に、しばらく水につけておくと、まるで、わざわざ、傘に分厚いゼラチンでもかけたように、透明なヌメリに覆われてるのがよくわかり、切ってみても、その層の厚さを誇るきのは、数すくないと思います。メジャーなきのこのナメコでも、このヌメリには及ばないと思う...が、だからなんだ?と言われても非常に困ってしうが、水にさらしめゼラチンの固まりみたいなこいつを持ってヘラヘラしてる自分がいるのだけは間違いない....

 以前シモフリシメジの畑をチェックしてると、数人のきのこ採りの一団が斜面の上の方を歩いていて、そのうちの一人が、「なにか採れた?」と少し大きな声で話かけながらこっちに来るではないか! 間違ってもシモフリ..なんて言う訳が無い..たまたま、その場に数本あったツバアブラシメジの写真を撮っていた(ほっとしてた僕)僕の近くまでたどりついたおじさん、「なんだ、イノチンか...」と良いつつ、なんと僕に近付きすぎて..数本のこいつを踏んづけているではないか..「あ”ー美味しいのに!」と叫ぶと「知ってるよ、でも俺は採らない...」そうじゃないって、’僕は採って食べるんだ〜’..と心の叫び......すでに全く踏んでるきのこの話題には触れず「なんか他に採れた?」と聞いてくるので、少しむっときて、思わず「ほれシモフリ」..いかん..いきなりカード切ってしまった..’まずった’..と心の中......おじさんいきなり、斜面の上で待ってる仲間に「おーい! シモフリだ!」と叫ぶ...事態は最悪かと思われたが...上のほうから、その仲間が「そらーシモフリじゃ無い! シモフリにはまだ早い!」...で、こっちおじさんは、少し声が小さくなったが、仲間には聞こえる声で、「いや、こりゃシモフリだ!」と言い返す。でも仲間は首を横に振るだけで返事をよこさず歩きはじめた....’よしゃよしゃ...’又心の声...少しほっとした僕......。

 仲間が歩き始めたので、きのこ踏んでるおじさんも仲間の方に戻りはじめた。数歩斜面を登った所で、親指と人さし指で、小さなシモフリをつまんで立ってる僕のほうに振り返り「兄さん、目がいいな」とニヤッとしながら一言いって....仲間の後を追って去っていった....僕もニヤッと返事を返し、数人が去って行くのを見届けた...

 この瞬間だけを思うと、なんか、カッチョイイつーか渋いシーンのような気がするのだけど、僕の目の前には....踏みつぶされた..きのこが...どこか...間違ってるような気がするのは..何故?

 ある年の、ある日の話でした....しもじ

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